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2008年3月22日 (土)

糖尿病小児キャンプに参加して

以前、1型糖尿病の子供たちのための「小児サマーキャンプ」に参加したときの感想を書きます。

「小児サマーキャンプ」というのは、不幸にして糖尿病を発症してしまった子供たちのために、糖尿病患者会や病院が主催して行うセミナーです。郊外の公的宿泊施設に2-3泊で行うものが多いようです。

私が参加したキャンプは、関東地方の小児糖尿病患者の会主催で、ある大学病院が協力して開催されていました。6歳から17歳までの23名の子供たちのために、医師、看護士、患者の親、学生(医師、看護士の卵)、製薬スタッフ(インスリンおよび自己血糖測定器メーカー)が延べ50名以上参加してサポートしていました。患者の親も、医療従事者も、製薬メーカーも、手弁当のボランティアです。

セミナーの内容は、糖尿病についての知識、栄養管理の知識、インスリン注射の打ち方、自己血糖測定器の使い方、運動や学校生活の留意事項といったお勉強の他、子供たちが仲間をつくるためのレクリエーション(スポーツ、ゲーム、花火など)も用意されていました。

この小児サマーキャンプでは、医師、看護士、患者の家族、製薬メーカースタッフが「より良い医療を患者に提供するパートナー」として、チーム一丸となって活き活きと働いていました。

そこで、ある中学2年の女の子が、製薬メーカースタッフに「改めてお願いがあるんですけど」と言って、話してくれたことが印象に残っています。彼女は「ずっと古いタイプの自己血糖測定器を使っているが、最近出た他の機種より、血液量が多くて穿刺具も痛いので、自分の通っている病院にも、早く新しい機種を入れて欲しい」とメーカースタッフに頼んでいました。

メーカースタッフとしては、とてもうれしくありがたい話ですが、メーカーの一存ではなかなか彼女の希望に答えられないのが、医療の現実だと思います。どの病院も、最近は新しい医療機器の採用には慎重なことが多いです。特に自己血糖測定器のような、治療に直接つかう訳ではなく、既にある程度普及している機器の新機種の採用には抵抗のある病院が多いようです。

つまり、新機種を採用すると、新しい機器の使い方を患者に教える手間(主に糖尿病療養指導の看護士さんの時間をとられる)がたいへんになったり、在庫機種が増加することで管理コストが上昇したりするので、採用自体を避ける傾向にあります。

そこでは、患者の利益(求めるもの)=痛みの少なさ という、最も大切な点が軽視されています。

病院がコスト管理を厳しくしないと経営的に厳しいという現実は、よく理解しています。この血糖測定器の件は、新しい医療機器が日本で普及しない一つの例です。これに限らず、病院のコストを抑制しながら、患者の利益を追求するために新しい医薬・医療機器を導入するための方策を、国家の医療政策として考えないといけないと思います。

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