三菱化学生命科学研究所の解散
3月24日付けで、少し残念なニュースリリースがありました。
「株式会社三菱化学生命科学研究所の解散について」
2010年3月末をもって、同社を解散することを決定した。三菱化学生命研は、1971年以来、生物の生命現象を分子レベルで解明するとともに、環境や生命倫理に関する研究を設立当初から手がけた。常に生命科学における最先端の研究を手がけ、100名を超える大学教授を輩出した。
一方、最近では、大学で生命科学の研究も多く行われるようになり、国、民間の同分野の研究所も多数設立されている。そのため、同社は「生命科学の発展への寄与と研究成果を事業化し、その事業を通じて社会に貢献する」という所期の使命を果たしたと判断し、解散を決定した。
三菱化学生命科学研究所は、民間企業がライフサイエンスの基礎研究に投資する先進的な事例だったと思います。「100名を超える大学教授を輩出」と聞くと、同社が日本のライフサイエンスに果たした貢献の大きさを改めて認識します。
日本を代表するライフサイエンス研究所の1つがなくなるのは残念ですが、それぞれの研究者の方々の研究テーマは、別の場所で引き継がれていくのでしょう。
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